冬虫夏草とは？　2000年以上の歴史を持つ奇跡のキノコ

そもそも冬虫夏草とは？

冬虫夏草はその名前から、「虫」あるいは「草」を想像される方も多いですが、分類上はキノコの一種です。ヒマラヤの非常に標高が高いところ、3000から5000mに生息するコウモリ蛾の幼虫に寄生して生息しています。

中国では古来、滋養強壮剤として重用されてきました。日本でも広い意味での「冬虫夏草」と呼ばれるものはあり、昆虫の幼虫に寄生するカメムシタケ、ハチタケ、セミタケなどが存在しますが、別のものです。中国で「冬虫夏草」と呼んでいいのは、コウモリ蛾の幼虫に寄生する、学名：コルジセプス・シネンシスのみです。このコラムでもその定義で解説します。

冬虫夏草の歴史

冬虫夏草の原産はチベットです。しかし、その記述の多くはチベットよりも中国の歴史書などで知ることができます。

中国では冬虫夏草の利用は2400年前には既に始まっていたことが、宮廷料理の資料などから伺えます。この当時は大変希少な漢方として、皇帝やその近辺の人しか口にすることができませんでした。

また、中国の歴史を記した「史記」には、広大な中国大陸をはじめて統一した始皇帝が冬虫夏草を重く用いていたことが記されています。焼酎に付け込まれた冬虫夏草を非常に高価な値段で買い取ったことや、不老長寿の妙薬として膨大な数の家臣を使って冬虫夏草の捜索を行っていたことなど、いくつかの記録が冬虫夏草の重要性を物語っています。

1400年頃にチベットで薬の知識を細かく記載した「甘露宝庫」には、体力や精気を失った時にも冬虫夏草があれば回復することが可能で、しかも副作用もなく、「効能の宝庫」という表現も使われています。

時は進んで1757年、清の時代には漢方の医学書「本草従新」にて、「エネルギーを生み出す源」と記載され、滋養強壮の効果が語られています。

近年、1987年には中国国内で「一級漢方」という認定を受けていますし、1995年には「国家指定食品」という位置づけに指定されています。

日本でも中国同様に冬虫夏草の効能は高く評価され、さまざまな研究が続けられています。その多くは癌に対抗するための手段として考えられていますが、手に入れやすくなった近年では健康食品としても広く需要があります。

2003年に新型肺炎として流行したSARS（重症性呼吸症候群）の影響もあって、冬虫夏草はさらにその効果が認知されました。

冬虫夏草の成分

冬虫夏草には非常に多くの有効な成分が含まれています。β-グルカン、マンニトール、アデノシン、エルゴステロール、SOD、フェニルアラニン、ロイシン、トリプトファン、イソロイシン、亜鉛、核酸、コルジセブス酸、ビタミンC、ビタミンB12、ビタミンB1など、数えきれないほどの要素が含有されており、そのどれもが人間の身体に有益なものばかりです。

栄養素が豊富なので滋養強壮や、エイジングケアに有効とされていますが、次の項目で詳しく効能を記載します。

冬虫夏草の効能

中国の古文書には「万病の薬」と位置付けられており、「保肺」、「益腎」という記述から、肺に良く、腎臓にも効果があるということが読み取れます。

現代、研究によって証明されているのは、免疫力アップ効果、アンチエイジング効果、骨髄の造血を促進する効果、抗がん作用、気管支を広げる効果、性的機能を回復または調整する作用、強心作用、ATP（アデノシン三リン酸=細胞内でエネルギーを蓄える物質）の生成を促進する作用、鎮静作用、疲労回復などがあげられます。

むずかしい言葉が並んだのでわかりやすく書くと、以下のように言い換えてもいいでしょう。

• いつまでも若々しくイキイキと過ごしたい
• 仕事、日常の暮らし、性生活全てを充足させたい
• 将来の病気のリスクを減らしたい
• ストレスを苦にせず明るく生きたい

まとめ

冬虫夏草の歴史や成分、効能についてまとめました。2000年以上も昔から非常に多くの効能を持つことで知られていること、それが現代の薬学でも証明されていることがお分かりいただけたと思います。

「吉井菌学研究所」はさまざまな研究を経て、ネパールの高地で採取した冬虫夏草を日本に持ち帰った後、玄米を使って人工培養することを可能としました。そのためコウモリ蛾に寄生させる必要もないので衛生的ですし、従来よりもはるかにお求めやすい価格での販売が可能となりました。

しかも、当社では冬虫夏草と並んで古くから効能を認められている霊芝や椎茸と合わせて粉末化した商品も販売しています。他にも冷え性や滋養強壮など適したものがありますので、健康促進を考える方はぜひ「吉井菌学研究所」にご相談ください。